研究詳細

含水アミン型樹脂による有機溶液からのパラジウム回収

カテゴリ 環境・化学
研究者 氏名 加賀谷 重浩
研究者 職階 教授
研究者 学部名 大学院理工学研究部(工学)
研究者 顔写真
題名 含水アミン型樹脂による有機溶液からのパラジウム回収
分野 環境技術 単位操作
キーワード 廃棄物処理,抽出,吸着,イオン交換,分離
内容  有機溶液に含まれる Pd を回収する研究を行っている。水と相分離するキシレン等の有機溶媒に含まれる Pd の回収において,アミン型樹脂を用いるイオン交換分離技術が有用であることを認めた。アミン型樹脂に塩化ナトリウム水溶液(pH 5.5)を保持させた「含水樹脂」を抽出に用いることで抽出量が向上することを見出した。これは 1)Pd の有機相から樹脂表面の水相へのクロロ錯体形成を伴う分配,2)Pd の水相中でのアミノ基への捕捉という二つの過程を経て抽出されるものと推定された。
ポイント ・Pd 有機相から保持水相への抽出(液液抽出)と水相中での元素捕捉基への捕捉(固相抽出)の二つの原理を利用することで,抽出量の増大が可能となる。
・水を保持させることにより,アミノの捕捉能力を最大限に発揮する。
・アミノ基以外の親水性配位子を固定化した樹脂においても,同様の効果が期待される。
・Pd 以外の元素の回収へも応用可能であると考える。
産学連携の取組、期待  Pd は医薬品中間体などの有機化合物の合成や太陽電池に含まれる有機薄膜などの高分子化合物の重合の触媒として広く用いられる。しかしながら,合成・重合後の有機廃液からの Pd 回収に関する研究例は少なく,再資源化技術の確立が課題となっている。また,医薬品中間体や有機薄膜に残存する Pd はそれらの特性に影響を及ぼすことがあるため,不純物除去の観点からも分離回収が強く望まれている。効率の良いPd の分離回収技術の確立を目的とし,演者らは,水溶解度の小さい有機溶媒に溶解させた Pd 化合物を,水を保持させた「含水樹脂」により抽出すると,乾燥樹 脂と比較して Pd の抽出量が向上することを見出した。現在,Pd 抽出量向上のための元素捕捉基の構造について検討している。今後,Pd 以外の元素の回収の可能性について検討を進めていく予定である。
研究REPORT
更新日 2019-03-11
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